101匹こぁちゃん
あるところに、小悪魔で溢れかえっている家があった。パチュリーはそれを見つけると外縁の結界を抉(こ)じ開け、片っ端から小悪魔を捕らえまくった。 小悪魔たちは変態魔法使いの配下になるのを恐れて、屋根裏に逃げ込むと力を合わせて強力な結界を張った。パチュリーは小悪魔が全く収穫できなくなってしまったので、その場で腕を組みあれこれ思案した。そうして、パチュリーは魔力が切れたのを装い、フローリングの上にへなへなと倒れ込んだ。 一匹の小悪魔が恐る恐るパチュリーに近づいてきた。 「たとえ貴方が塵と埃になっても、絶対に近寄りませんよ」 小悪魔は冷ややかな声を浴びせ、静かに立ち去ろうとした。そのとき、パチュリーはむくりと起き上がってその小悪魔の尻尾を掴んだ。 おわり 『ネコとネズミたち』より